こんにちは。
おはぎ自動車です。
我が工場のデモカーにもなっているトヨタ86(ZN6)ですが、マフラーパイプと左ドライブシャフトブーツの位置が非常に近いことで発生する不具合があります。
マフラーの排気熱の雰囲気温度が高くなってくるとドライブシャフトブーツ内のグリスが高温で溶け出し、最終的にベアリングが破損するという恐ろしい物です。
実際に異音がするというお客様へ対策を施しましたのでご紹介いたします。
異音が発生したベアリングは破損して使えないので今回は中古のドライブシャフトをお客様自ら調達されての作業です。
まずは中古のドラシャのブーツバンドを外し、ベアリングを確認します。
パカっと外れました。ブーツバンドは再使用不可です。
スプライン側のハウジングのCリングを外せばベアリング本体が露出します。
このUFOみたいなのがドラシャのインナーベアリングです。見た目とグリスも相まってエイリアン感があります。
綺麗に清掃していきます。
バラバラに分解するとこのようになります。
ここで新たなグリスに詰め替えるのが今回の作業のキモです。
通常のドライブグリスは耐熱温度がおおむね130℃程度です。
しかし、このワコーズバーフィールドグリスは耐熱温度200℃
競技車両用に作られたドライブシャフト専用グリスという代物です。
純正よりずいぶんと硬いグリスなのでボールが落ちにくくベアリングの組み付けがだいぶ楽です。
グリスをしっかり詰めて、元通りに戻したらブーツバンドを締めて完成です。
これプラスマフラーにサーモバンテージなどを巻けば完璧でしょう。
インプレッサなども似たようなマフラーレイアウトになっているのでブーストアップなどをされている方は要チェック項目です。